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人生は、選択の連続で成り立っている。ひとつひとつの選択があなたの人生を実り多い幸せなものにすることもあれば、反対に不幸な人生を歩む原因になることもある。では、幸せな人生を歩むためにはどのような選択をし、人生をデザインしていけばよいのだろうか。本書『幸せな選択、不幸な選択──行動科学で最高の人生をデザインする 』は、そんな疑問への解答を鮮やかに提示してくれる。


結論が気になるところだろうが、まずは言葉の定義から。本書における「幸福」の定義は、快楽とやりがいが持続することである。ここで注意しておかなければならないのは、私たちは、実際に自分を幸せにしてくれるものではなく、幸せにしてくれるはずだと思っているものに注意を向けてしまうことである。その違いは端的に言えば、「経験」と「評価」の違いである。これまでの多くの幸せに関する調査や研究では、「評価」の方に重点が置かれていたが、本書では「経験」に重きを置いている。


この違いを考えるために架空の人物S氏に登場していただこう。
S氏のプロフィールは以下のとおり。
40歳、一部上場企業の管理職、年収1000万円、美しいの妻、家は都内のタワーマンション。
さて、この人物は幸せだろうか?


「評価」に重点を置くのであれば、この男性は間違いなく「幸せ」な人生をおくっていると言えるだろう。しかし「経験」をベースに考えてみると様相は一変する。たしかに年収は高いが勤務時間が長すぎるし、仕事も自分のやりたいこととは異なる。妻は美しいが、性格がきつく、どうやら浮気をしているようである。職場に近く、便利な場所で夜景も綺麗からと選んだマンション。しかし、本当は自然に囲まれた静かな家が好みだ。これでもS氏は幸せだと言えるだろうか。少なくとも私がS氏であれば、幸福度は低いと言わざるをえない。これが、この男性が「経験」していることである。これほどに「評価」と「経験」では「幸福」のとらえ方は変わるのである。


そして、「幸福」な生活のためには「快楽」と「やりがい」をバランス良く感じられるように人生を設計しなくてはならない。その際には、人の脳にある2つのシステムの違いを考慮に入れておく必要がある。「システム1」は生来的に組み込まれていて自動的な処理を担当し、「システム2」は、論理的で熟考型推論を担当する。幸福な人生を設計するにあたっては、「システム2」に頼りすぎないほうがよい。なぜならば、人の選択は無意識つまり「システム1」に大きく依存しているからである。それは、あなたの今日一日をふり返るだけでも明白だろう。意識的にした選択より無意識下での選択の方が圧倒的に多かったはずだ。


そして、幸福な人生をデザインするには、よい習慣を身につけ、悪い習慣は絶つ必要がある。その際には「よいことを簡単にできるようにし、悪いことをむずかしくする」 というシンプルな原則が有効だ。つまり、あなたが「運動」という習慣を取り入れたいのであれば、家か職場の近く、あるいは通勤途中のジムに入会したり、あえて通勤にランニングや自転車を取り入れたりすればいい。逆にテレビを見ている時間が幸福につながらないのであれば、テレビを捨ててしまうか、見るまでに一手間かかるようにすればよいである。


さて、そろそろ結論を聞きたくてうずうずしてきているだろうから、これ以上じらさずに本書で提示されている幸せになる方法を紹介しよう。それは、以下の通りである。


お金は経験に多く遣い、物にはあまり遣わない。快楽を得られる活動とやりがいを得られる活動のあいだで切り替えをする。音楽を聴く。毎日いまより少しだけ長く、気の合う人と会話を交わすと自分に誓う。PCや携帯電話にかじりついている時間を毎日少しだけ減らす。注意が散漫になると自分自身が消耗し、疲れて幸せを感じなくなるので、いっときにひとつのことだけに集中するーそして、Eメールやフェイスブックの更新をたえずチェックするのをやめよう。 


これを実行するだけであなたの幸福感は大幅に高まるはずだ。そして、 幸福な選択についてより詳しく知りたくなった人は、書店かアマゾンで本書を買い、熟読しよう。本書を買って読むということが、幸せな選択につながる最初の選択なのである。